劇作家相馬杜宇のOfficialBLOG

32歳、脳出血発症中!劇作家の相馬杜宇がホッピー、コンテンツSEO、病院の不可解さについて語るブログです。

七沢病院の思い出を振り返ります!《③》

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相馬杜宇は仕事を求めています!
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毎日が事件の連続ジャナイ!

七沢病院のちょっとした出来事を徹底レポート!

これまで全2回にわたり、七沢病院に入院するまでをレポートしてきました。
さ「朝起きて~」「夕方寝て~」を繰り返そうとしたら、はたと気づいてしまいました。
一日のスケジュールが単調なことに。
毎日が事件の連続かと言われると、決してそんなことはありません。

七沢病院のスケジュールはだいたいこんな感じです。

朝7時 朝食

兵隊ラッパが鳴り響き、一目散に着替えを済ます…ではなく、「朝ですから、そろそろ起きましょう」もしくは「デイルーム(=食堂)行きましょう」と提案されます。命令ではなく、あくまで提案です。ゆっくりしたい時は「もう少しゆっくりします」と言ったことも何度かあります。なんたってQOL (英: quality of life、QOL=一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念)ですから!
個人が尊重されなければなりません。

朝7時半 洗面台
朝食を終えると歯磨きに向かいます。
歯磨きは先着順です。自慢じゃないですが、食べるの猛烈に早いです。
車椅子はいわば片腕。移動しなければならないため、命の次に大事です。
しかし、席順の関係上、食べ終わってもお隣の患者さん次第で移動できない仕様になっています。
「食べ終わりましたよ~」「急ぎめでお願いしますね~」とやんわりプレッシャーをかけますが、患者さんどこ吹く風です。
ひとたび歯磨きが遅れると長蛇の列に並ぶ羽目になります。
「席順を変えてほしい」と何度思ったか知れません。

朝8時 リハビリ
いよいよリハビリタイム突入です。
看護助手さんがアテンドの下、徒党を組んでリハビリの列に並びます。その間、女性患者様は意欲旺盛です。
「もっと早く行ってよ!」と車椅子に蹴りを入れられたことも。
女性は侮れないと何度も思いました。

12時 昼食
昼食はランチバイキングになっており…ません。残念ながら。
たいがいはカレー、そば、うどんが提供されることが多いです。夕食は昼食以上に豪勢。
リハビリの都合もあるので、空いていることが多いです。

午後13時 リハビリ②
リハビリ2回戦です。まだまだ続きます。興に乗ると自主的に延長することがあります。だいたいみんな疲れていて、慣れてくると手を抜く、いや、余力を使うようになります。
リハビリが無いと、テレビを見て過ごされることが多いです。選抜甲子園、結構人気あるんですよ~。
午後18時 夕食
楽しみの夕食です。フタを開けると「わぁ、○○○だ!」とささやかな幸せを感じる一瞬です。焼き魚だとかなりテンション下がります。過去にはすき焼き、海老のチリソースが出たことがありました。
海老のチリソース、美味かったなぁ……。

午後19時 就寝
既に大団円に近づきつつあります。歯磨きや血圧測定を済ませるともうフリータイム。テレビを見て、看護助手さんと笑い合って、なんだか和やかです。
仲間に入りたかったのですが、シャイな私は遠目から眺めているだけでした。
 
後21時 消灯
法令により、21時消灯と定められています。
「早っ」と思いましたが、不思議と定時に寝た試しはありません。なぜかぐっすり眠れてしまうのです。不思議と。


七沢病院のスケジュールはだいたいこんな感じです。
「何だ、良いじゃん」と思われた方、落ちつくまでが大変でした…。
そこで、ちょっとした出来事についてレポートしたいと思います。


デブネタの応酬

ベテラン理学療法士は、ベテラン理学療法士だけあってウンチクが豊富で、「カリスマ」なのですが、一つ困ったことがあります。
それは…

 

やたらデブネタを多用するんです。
ベテラン理学療法士「ふくよかなボディ((とニヤッと笑う)」
ベテラン理学療法士「ぽちゃぽちゃってる(笑)」
ベテラン理学療法士「太い!重みが耐えきれない(笑)!


「もぉやめてくださいよ~」と目は笑ってるけど顔は笑ってない作戦を決行しようと思いましたが、「だってしょうがないじゃん、太ってるし」と言われそうで、苦笑いしか出来ませんでした。
意地でも痩せてやる!と心に誓いました。

 

トイレが一人きりになれる

トイレは全部で4台あります。まぁ満席になりません。手すりも完備されていて、困ることはありませんでした。
私は○秘でしたので、心置きなく一人の時間を楽しむことができました。


ただ…


盲点なのはトイレです。
実はなだらかな坂道になっていて、看護助手さんがサポートしてくれない限り上れません。その事実に私はまだ知りませんでした。私が「あれ?上れない・・・」と思った時にベテラン看護師さんが「そうそう、坂あるの。ま、頑張って上ってきてね~」とサーッと居なくなってしまいました!

そんなー!!!
ライオンは崖から突き落とすと言われていますが、大自然の厳しさを知ったのは、この時でした。

 

チラシ効果

大久保病院の時は劇作家だと名乗らずにきました。
何しろ、生きるのに必死でしたので。

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ちょうど安全マンのチラシが届いたので、机の棚に飾ることにしました。

 

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「へえ、こういうことやってるんだ~」
ラサール石井さんも出るんだ~」
「劇作家さんて素敵ね♪」
信じて疑いませんでした。


そして、初日。
「あらぁ!」と前向きな歓声。
「実は舞台書いてまして~」とマニュアル文を用意して、声の先まで視線を向けます。

あれ?目線が・・・?

 

 

 

 

 

 

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「可愛い風船ね~!!」

 

非戦協力バルーンでした。
風船売り上げの一部を非戦を選ぶ演劇人の回を寄付するという……。
根岸季衣さんが私の病状を聞きつけ、届けてくれたのです。
確かに素晴らしい出来栄えで、何週間も持ちました。
「バルーンいいね!」「バルーン素敵ね!」とバルーン絶賛の嵐を浴びながら……。
「少しはチラシも気づいて」「根岸季衣さんかなり有名だよ」と思いつつ…。
お陰さまで劇作家はソコソコ認知されるようになりましたが、非戦協力バルーン、案外強者です。
ちなみに非戦協力バルーンはこちらで注文いただけます

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検査検査の日々

 

七沢病院にまず何をやらなければならないのか?

 

 

「検査」


これに尽きます。
やれCTだ、MRIだと怒濤の勢いで進みます。MRIはガンガンうるさかったので、渋々受診しましたが、中にクラシックがかかっていて、案外穏やかでした。
地味に辛かったのが心エコー。
「ちょっと失礼させていただきますね~」と物腰柔らかかった検査技師さんでしたが、いざ心エコー開始するや、ずっと無言。

どこか悪いのだろうか・・・

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ものすごーく不安になりました。

そして、面談日。
検査の結果が発表される日です。検査で異常が見つかれば、別の病院に移って治療してもらうと宣言されています。
病院の検査を受けてきたものの、不安は尽きません。

 

 

3キロ太ってしまったし・・・

 

そして面談当日。

主治医は開口一番、
主治医「えー、足の状態ですが…」
淡々と検査結果を伝えられます。
手の状態は3段階くらいある中で2番目くらいに悪いようです。
大丈夫、いずれタイピングが打てるようになるし…
それより何より検査の結果が気になります。
一通り説明が終わりました。
どうやら異常が
無かったようです!
ホッと腕を撫で下ろすと、主治医は思い出したように、


主治医 あ、それから血圧が高いんですね。毎回全て下回ってて。

 

その話ね・・・
でも異常が見つからなければ御の字です。少しびっくりしたのはデータが手書きだということ。大久保病院では電子カルテだったのに、どこかレトロな印象を受けました。

 

もしや、パソコン苦手なのか?

 

冷やかな眼差しをこちらに向けた瞬間、主治医はこう続けました。

 

主治医 あと中性脂肪ですが、通常××なんですけど、高いんですね。


確かに高いのですが、微々たるものです。大久保病院で血圧検査すると「全然問題なし」とお墨付きをもらったのに。
やはり七沢リハビリテーション病院脳血管センターだけのことはありそうです。

 

主治医 まずは…(言うのを憚られるように)ダイエットしていただいて……

痩せるしかあるまいと心に決めました。


水を指すようですが、「ダイエット」って横文字で、何だかちぐはぐな感じでした。

 

 

見舞い客の厚顔無恥

「リハビリ頑張ってね」の一言は
「リハビリリハビリってどう頑張ればいいんじゃ~!」ということで、これまでも何度もお伝えしてきました。

aiba-yamaguchi.hatenablog.com

そして、満を持して、新しい言葉がランクインしました!


それは奇しくも32歳の誕生日を迎えたこんな一言(バースデーメッセージ)です。

 

「これから大変だと思いますが~」
誕生日おめでとうございます。いよいよこれからです。」

 

これから更なる困難が待ち受けていると言わんばかりです。

鬼の首でも取ったかのように悟っています。
単純に「言う必要ある?」と思います。だって麻痺の大変さは身に沁みて分かっていることですから。
少し目を向けると、リハビリのスケジュールも考えずに「~月~日~時~分に行きます」と一方的に主張してくる見舞い客がやたら目につきます。少し考えれば分かるはずです。長いこと入院していると、心のどこかで「見舞いしてあげてる」と思いがちです。
「優越感に浸るでない」と自戒を込めて思います。

短歌のススメ

拙作『在り処』の上演後、お知り合いからこんなメールをいただきました。

 

知り合い あ、そうそう、気晴らしに短歌を始めたらいかがですか?随分母が励まされたと言っていました。


…興味ない…。

そりゃ俵万智さんの先達がいらっしゃるのは存じています。存じていますが、新作や社会復帰のことで頭がいっぱいで、短歌どころではありません。
さらに重箱の隅を突くようで恐縮ですが、『在り処』の感想も言わずに、ダイレクトに短歌を勧めてくることは、きっと面白くなかったんだろうと勘ぐってしまいます。 
ちなみに他にも手芸、川柳を勧められました(笑)。


少し考えれば分かりそうなものなのに…。


一時期流行った「暴走する善意」の作劇がどこか似ていると感じます。

 

イビキのスゴさ 

イビキがうるさい患者さんの件はとっくりレポートしてきましたが、

jetb.co.jp

目くそ鼻くそを笑う立場から言わせていただければ、全てを思考停止に陥るうるささです。
長年、鼻づまりの苦しみから耐えて、ようやく解放されたイビキに似ています。
いっそ、鼻中湾曲症を治療してくれないかと願わずにはいられません。
「大げさじゃないか」と思うかもしれませんが、事実そうなのです。
地味にイビキが辛い。
この辛さは恐らく患者しか分からないことでしょう。


【続報】
本日席替えがあり、イビキがうるさい患者さんは病棟代わることになりました!
急きょ他の方が退院になり、ベッドが空いたので、すかさず看護師が「もし良かったらベッドを代わっていただけませんか?」と語気が強い口調で迫りました。
これで平和が訪れます!
良かったぁ…。

 

中堅作業療法士の口グセ

 

中堅作業療法士は当社比2倍以上喋ります。落ち着いて話せば「そんなこと?」と思うくらい10分以上喋っています。リハビリスタイルも独特で、「週に一度は寝るタイム」と決めており、「いつの間に寝るタイムしたの!?」と思うことも少なくありません。
ベテラン理学療法士によると「アイツ面倒臭いけど、良い奴だよな」と言うように、確かに熱心で良い方なのです!!
その上で言わせていただければ、中堅作業療法士には口グセがあります。それは

「突っ込みすぎ」
「力みすぎ」

の2つです。
今では何のことやらちんぷんかんぷんでしたが、要は力任せにならず、必要な筋肉に働きかけ、楽に動かそうとするのがリハビリの本分なのです。
「突っ込みすぎ」と言われると、フリ・ボケ・ツッコミをイメージしがちですが、キチンと背中を意識することが大切です。


ハイスクール男子の存在

 

七沢リハビリテーション病院脳血管センターでは、10~70代が元気に過ごしています。
病室は4階だったため、詳細は分からなかったのですが、確かにいました!

男子高校生が。

一瞬「男子高校生かぁ」と思わないでもなくはなくはなくは無いですが、これがですねえ…

 


タメ口なんです。


「」「次何やんの?」「さっきと同じじゃん」「同じじゃつまんないし」etc…
「敬語を使え!」とやや思いましたが、回復度合いから察するに、珠のように可愛いがってました。
きっと高校生の伸びしろは計り知れず、「良いよなぁ、ハイスクール男子は」と遠い目で見つめていました。ハイスクール男子はたいがい生活習慣から関係なく、「おお、ご病気になられて可哀想に」と同情票が集まったんじゃないかと、意地悪な想像をしてしまいます。
そんなハイスクール男子は華麗に退院されていきました。

 

良かったね!

 

退院は超ナイーブ

 

エレベータ前にはちょっとした人だかりが出来ていて、看護師さん達が見送りに来ています。

 

退院です。

 

退院は人生で最大の幸福と言いますが、喜びを全身で表現しています。満面の笑みです。

 


クラッカー鳴らさんばかりに
ポッカリ穴が空いたように
櫛の歯が一つ欠けたように


非常にブルーになります。他の患者さんは口先では「おめでとうございます」と言っていても、意図的に無関心を決め込んでいます。
「ブルータス、お前もか」とシェークスピアのように、友と裏切られた気持ちに満たされています。
とは言え、長かった退院まであと少し。
盛大にお祝いして欲しいと願っています。

 

自分的に何点?

 

もう随分昔のことですが、中堅作業療法士が初めて自己紹介に来た時、「じゃあ一度立ってみて」と言われ、意気揚々と立ち上がると、

中堅作業療法士「自分的に何点?」と問われました。ドキッとして、控えめに「60点くらい…?」と答えると、
中堅作業療法士「この病院じゃ30点くらいだね」

 

 

ガーン!!

 

 

まるで確固たるグローバルスタンダードが存在しているようです。
グローバルスタンダード、どこ!?
そんな悲劇的な幕開けでしたが、今ではだいぶ取り戻しつつあります。明らかに倒れそうなバランスの位置が何となく分かってきましたし、「この辺中心かな?」と掴めるようになってきました。
それにしても30点(赤点)とは…。
リハビリ病院の洗礼を受けたものです。

 

温泉のスゴさ

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七沢温泉は温泉です。大久保病院ではシャワー浴だけで、顔面にシャワーを浴びせられ、軽い水責めにあいましたが、ちゃんと温泉に入らせてくれます。

 

 

これが気持ちが良いの何のって・・・

 

 

専門的なことは分かりませんが、優しくて、柔らかくて、なんかとても良い気持ちです。湯船に浸かると「こっちに動いて欲しいなー」と思った時にちゃんと動いてくれて、少し希望が持てました。
看護助手さんが打たせ湯をしてくれます。しっかり肩まで浸かる派と数回だけで止めてしまう派と実に様々です。
身体を洗っている間にサッと車椅子をスタンバイしてくれて、全てが淀みない。きっと長年のノウハウが蓄積されて出来た結晶なのでしょう。
今日が温泉の日だと分かると、楽しみですらありました。
基本的に看護助手さんがテリトリーなのですが、中にはシフトの兼ね合いで頼めない人もいて、看護師さんに頼むこともあります。
これが妙にやる気なんです!
着替えを整理していると、いち早く看護師さんが現れ、「着替え手伝いましょうか?」
「ぜひ手伝いたい!!」と言わんばかりです。
いざ浴槽に入ると、世間話から何からまでバンバン話し掛けてきます。

正直に告白するとお小水(お○っこ)がしたくて、こっそりしてしまったのですが、そんな時に
「最近どうよ?」と世間話を持ち込まれ、必死に取り繕う瞬間がありました。
(ココ注目!)今では神奈川リハビリテーション病院に引っ越しが決まり、温泉は廃止されることになりました。
温泉最後の日にあまりの寂しさから、「温泉に捧げる弔辞」を考えたこともあります。
きっと涙なくして語れない、素晴らしい弔辞を読み上げるんじゃないかと思います。

 

 

血圧の攻防 

 

一昨日140、昨日136、今日142…。
あまりの緊張ぶりに血圧がポンポン上がるので、かなりナイーブになっていました。今朝の血圧は135。「よし!」と思ったら、「高いな…」と言われてしまい、がっかりしたこともありました。
一般的には体重と血圧に比例すると言われており、「こうなったら痩せるしかない」と心に決めた瞬間でした。
こうして、鬼の減量作戦が切って落とされたのです。

 

 

頭痛の日々

 

中性脂肪が高いと診断を受け、新しい薬が処方されることになると、がんがん頭痛がするようになりました。
絶対中性脂肪の薬のせいだと思い、看護師に詰め寄ると、中性脂肪の薬に頭痛の副作用は無いとのこと。代わりによく水分補給するようにと助言をもらいました。
「水分補給かよ」と軽く小馬鹿にしたニュアンスで話すと、「てめえ馬鹿にしやがったな」と露骨に風当たりが冷たくなりました。
真摯に反省し、模範患者のように水分補給を摂るようにすると、それでも頭痛が収まらず、やむなく頭痛薬を処方することに。バイタルチェックで血圧を測ると162。
「高いっすね…」男性看護師の悲壮感漂う憐れみが忘れられません。
ついには痛み止めまで飲んで…」
「ナント痛み止めまで処方されて…」
「まだ頭痛痛いみたいで…」
無実の罪を着せられ、暗黒時代を過ごしました。
結局、後述する減量作戦を決行するようになり、するする痩せて、渦中の頭痛はケロっと治りました。
よく「病気に勝った」という言葉がありますが、まさに頭痛に打ち勝ったのです!

 

クルマ椅子選び

 

ついつい長くなってしまいました…。
サクサクいきたいと思います。
まず作業療法士がすること。
それはクルマ椅子選びです。
「なんだ車椅子か」と侮ってはいけません。患者さんが移動する術はいわば「足」。座高から座幅までを最適の一台を選び抜きます。ちなみに車椅子は横にスライドさせるのではなく、麻痺のある「脚」で操作します。
中堅作業療法士さんは「どう?どう?」としきりに聞かれるのですが、正直ピンときませんでした。本音を言えば「早くリハビリ受けたい!タイピング打てるようになりたい!」と思っていました。
ケシカランですねえ。
勧められた一台はキングサイズの一歩手前のものでした。足置き用に支えを置こうとすると、やたら窮屈だし、「痩せなければ」と何度も思いました。

 

鬼のダイエット作戦

 

お待たせしました!ついにダイエット法をお伝えします。
数多くのダイエット法がある中で、あることに気づきました。
それは、

 

 

動けないし、走れない。

 

 

ライザップは気合い入れて筋トレしてますが、何せ麻痺の身の上。走ることはもちろん、歩くのも息絶え絶えです。
そこで、初心に立ち返って炭水化物を抜くことにしました。
・白米は食べない
・食事はおかずだけ
の2点です。
看護師さんの「大丈夫、痩せるよ」の助言も聞かず、黙々と実践しました。
これを2ヶ月です。ね、簡単でしょ?
おかげで順調に痩せて、今では10キロ以上、発症前より20キロ以上痩せています。
最近は停滞期で、しんどい日々を過ごしていますが、あと2キロ痩せれば、長いこと関門だった70キロ切れます!目指せ70Kと今必死で格闘中です!

 

脳疾患専門病院の意味

 

七沢病院は日本で数少ない脳疾患専門病院です。
どこか電磁波ビリビリのイメージでしたが、電磁波はどこにもありませんでした。あるのは四点杖と輪投げ、ペットボトルのおはじき、そして優しくも厳しい理学療法士の愛情ではないでしょうか? 


冗談はさておき、要は脳疾患(脳出血脳梗塞、くも膜下など)を発症された方が入院しています。脳卒中ワンポイントアドバイスを始め、脳疾患の必要な情報を余すことなく入手出来るというワケです。
でも、脳卒中ワンポイントアドバイスって必要なの?と若干思います。
そんな中途半端な専門病院に入院した訳ですが、脳疾患専門病院であることの本当の意味を知るのですが、それはまた追々お知らせします。

脳卒中ワンポイント講座

 

2階フロアには一枚の貼り紙が貼られていました。

 

卒中ワンポイントアドバイス

 

「~時からワンポイントアドバイスを開催します」と超大々的に宣伝してました。

看護師助手さんも「せっかくなんで、良かったら~」と強制じゃないと言う名の積極的にアピールしていて、中堅作業療法士も「受けな受けな」と勧められました。

 

しかし、私だけでしょうか?

 

 

 

全然気が進まないのです。

 

そりゃ何らかの刑罰を受けて、何が何でも受けなければならないと言われれば、渋々受講させられたかもしれません。
これは妄想ですが、


講師「食事には適度な運動と、バランスの取れた食事を心掛けましょう」

 

 

 


くたばっちまえ!!

 


って思ってました。不健康上等、反権力上等でやってきたもので、「好きなもん飲んで、好きなもん食べて何が悪い!」と考えるのが通常です。

 


…要はふて腐れていたのです。
今では健康のことを少しは気を遣おうと思えるようになりました。

 

苦手な作業療法士

 

作業療法士の間で少し苦手な人がいます。
私が麻痺のある左手を持ち上げると、

 

 

「硬っ」

 


と言ったんです。
左手が硬いと。これまで前向きにリハビリ励もうと思っていたのが全て萎えました。
ぜひ作業療法士さんの良し悪しを測るために「第一声」に注目してください。


面白い看護師


すっかり長文になってしまいました…。
でも少しだけご辛抱ください。
実はすこぶる面白い看護師がいます。
Facebookの投稿から引用します


ものすごい面白い看護師がいる
血圧測ってる時、唐突に
「プロレス好きですか?」と聞いてきて、さほどでもないと言うと、「反抗期ありました?」となぜか唐突にきいてくる。何か思惑があるのかと思い、「そんなに無いですねえ」と慎重に回答。すると「音楽はやさしめ?」と関係ない質問。これは侮れないと思い、「まあそうですねえ」と曖昧に答える。
看護師が血圧を測り終えると、ニヤっと笑い、
「じゃあ真逆ですね」と言って去っていった。やられた!と思った。
やたら気になり観察していると「けんいちさんて昔好きだった男の人なんです。けんいちさんって呼んでいいですか?」と謎の発言を連発。
他にも血圧測る場面で「ロマンスカー好きですか?」「ガンダムは詳しいですか?」と「なぜそこ?」な質問をしてくる。面白すぎていつも笑ってしまう。
ホント、また来ないかなぁ。

 

新しい看護師が来るようになり、期待とは裏腹に面白いコメントをしてくれなくなりました。きっと脳梗塞再発の疑いを早期に察知出来なかったことを引きずってるかもしれませんが……。
ま、これはいずれお知らせしたいと思います。


言語療法さと心理療法の違い

 

ある日突然、心理療法の予定が入っていて、母に何だろうと尋ねると、

母 たぶん心の悩みとか聞いてあげてるんじゃないの?

 

 

 

全然違いました。

 

 

心理療法は平たく言うと、左の注意を見やすくするものです。リハビリの内容としては、多種多様なのですが、ランダムに数字が並べてあって、8ならマル、4ならバツをつけます。中には同じ形を書き写すものもあり、ワンピースのような複雑怪奇な課題を課され、軽いトラウマになっています(笑)
最近は左の見落としが減ってきていて、
お悩み相談→極めてシンプルな形をピンで留める→(なぜか)ジェンガで遊んで終了です。クールビューティーな心理療法士さんはジェンガ強いです。
見事私に負けた後、ジェンガの木々を並べていると、「左に注意していただくと良いかと思います」としっかり言っていて、抜け目無いです。さすがクールビューティー!
一方言語療法は「読む、聞く、書く、話す」の全てです。高次脳障害と言って、言ってることが理解できるように、訓練するのです。最近はほぼ雑談で終わりますが、だいたいメニューが固定化してきていて、ランダムに書かれた単語を文章作成するというものです。割と好きなのですが、利き手が左手ではない(つまり右手で書かなければならない)ので、少し辛いものがあります。
右手では正視に堪えられないもので、言語聴覚士さんは「でも読めますよ」とニッコリ話してくれるので、少し安心します。
そしてもう一つ、助詞を埋める課題です。

例)
広島( )長崎( )原爆( )落とされた

いまなら「広島と長崎に原爆が落とされた」とスラッと言えますが(ホントは少し間違いましたが)、七沢病院に入院してきた時は大変でした。「これ、ホントに治るだろうか?」と頭の感覚がモヤモヤしていました。
今ではハッキリと頭の意識が鮮明になりつつあります。

 

ゾッとする下ネタを言う

 

ある日、中堅作業療法士がリハビリを受けていると、


中堅作業療法士 AVとかどうやって見るの?


なぜこのタイミング?と思いましたが、控えめにネットなどで拝見するとお伝えすると、


中堅作業療法士 やっぱみんなそうなんだぁ

 

みんな聞いてるのかよ!と思いましたが、女性の話になると、「付き合えばいいじゃん」と真顔で言うので、やはり肉食系のようです。

カリスマ理学療法士のアメとムチ

 

いつの間にかカリスマになっていましたが、まぁよしとします。
カリスマ理学療法士はちょっと上手くいかないことがあると、


大丈夫大丈夫!
いいねえ!
良いよぉ!
グッド!
ナイス集中!
イイ感じです!
その調子で!


と励ましてくれてるのですが、
どこかアーティスト気質があって、あまり明るい調子ではないこともあります。
さっきも膝が曲げられることに気づき、意気揚々と披露すると、


カリスマ理学療法士 頑張り過ぎない方がいいよ。下手に癖がついたら大変だし。まだ入院して2週間でしょ?

たかが2週間じゃ大したこと無いってことだよ。

 

凹みました。


ゆくゆくはカリスマ理学療法士史上最高の名言「色気出すと絶対に良くならない」に繋がるですが、それはまた追々お伝えします。

かと思えば、散々励ましの言葉を掛けた挙げ句、歩行訓練からやっと座ると、

カリスマ理学療法士 うん、まあまあ。

まあまあって何だよ!
さっきは「良いよぉスゴいよぉ」って言ったじゃないか!

…とは言え、何くそ精神でメンテナンスに明け暮れ、成長させてくれました。まだまだだと言われそうですが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

 

家もクルマも売る

 

ある日、母がやって来て、二人掛けの椅子に座り、こう切り出しました。

母 家を売ることにしました。
そう、経済的に立ち行かず、家を売却することにしたのです。
詳しい経緯はこちらに載っています。

 

aiba-yamaguchi.hatenablog.com


古くて、無駄に広かった家が売られるー。
身を引きちぎられるほど辛いものがあります。
さらに追い討ちをかけるように、

母 生命保険も解約しました。

 

生命保険も!?

母 クルマも買い取ってくれる人を探しています。

 

クルマも!!?

まさにトリプルパンチです。七沢病院以来、初めてとも言える眠れない夜を過ごしました。
今では少し落ち着きましたが、「法事はどうするのか」「弟は誰に里帰りしたら良いのか」など不安は尽きません。
でも目の前のことを一つ一つクリアするしかないと思います。

 

痛いマッサージ

 

中堅作業療法士は通称24時間リハビリと言われ、外泊が無い限り、毎日リハビリしています。
その中でお休みをいただく時は臨時の方にお願いするのですが、この方、マッサージが痛いんです。
私が痛そうにすると、「痛いですよねえ」と止めようともしません。手加減無しです。
思えば中堅作業療法士はマッサージ痛めで、ひとたび腕を触ろうものなら、「痛い!」を連発したのですが、運悪くこの担当の方に当たってしまいました。
すると、「姿勢が良いですねえ」を連発!

カリスマ理学療法士の成果が出てました。
マッサージも良い具合に麻痺のある左手に揉まれることになり、無傷で済みました。
神奈川リハビリテーション病院から移って以来、担当が代わり、同じ方に手ほどきを受ける機会は少ないですが、良い経験になりました。

 

気持ちの良い看護師

 

気に入っている男性看護師がいます。
この人が「いいな」と思った瞬間は、夕食を配っていた時、フタを開けると、
カレイってこんな美味いんだぁ」と言ったんです。
病人の制限食でつい気分が落ち込みがちですが、同じ目線で感じ、コメントしてくれることにささやかな喜びを感じることもあります。
しばらくして、男性看護師が駆け寄ってきて、
「山口さん(※本名)、最近血圧良いッスね!」
痩せたおかげで血圧が安定してきました!
血圧を気にしてくれることに、「やっぱ良いな」と思ったものです。
何か年寄り臭いですが(笑)

ラスト・採血


さあ、泣いても笑ってもこれで最後です。
月に一度の面談では、念のため採血と検尿の検査があります。
この採血、私、ひじょーに血管出にくいのです。
過去5回の検査で、失敗したことは一度もありませんでした。採血は全て手の甲。当たりどころによっては痛みが伴います。
そして、午前6時。
検尿を済ませ、いつものようにナースステーションに立ち寄ると、ぽっちゃりナース(通称ぽちゃナース)が血管を見るなり、「はい、バトンタッチ」と新人に押しつけます。新人ナース「私かよ」という顔しました。しっかり顔に書いてます。「私のほうが100倍上手いから」って謙遜してるけど、白々しいだけだよ。
新人ナース「あ、こっちありそう」
まさかのノーミス!?

 


ブスッ

 

 

 

失敗しました。
全然血が出てきません。
血管はほどなく諦め、手の甲に向かいます。
慎重にもう一度トライ。

 

失敗です。
おまけにかなり痛いです。左手が「痛いよ~!」って言ってます。ぽちゃナース「おぉ~」と撫で撫で。失敗するなら刺してくれと頭をよぎりました。
今まで一回しかミスしたこと無かったのに…。
やはりベテランが良いんじゃないかとベッドに移動。「キャー」「見にくい」「血管細い」と大騒ぎです。落武者似のイチロー「うるせえよ」とクレーム入りました。「ごめんごめん」と謝りましたが、私、今まで一言も発していません。ずーっと寝たままです。

軽いガールズトークミス。
そうこうしているうちに血が流れ出しました。でも雀の涙です「ホントに雀の涙だよねえ、、」ベテラン看護師さん、的確なコメント。ナイス集中!
何とか血を採り終えました。
ベテラン看護師「あと1本…」


あと1本!?


忘れていましたが、もう1本あったのです。
ぽちゃナース「頑張れー」と手を握ってくれます。何も貢献してないですが、ドラえもんみたいな手で安心します。さすがぽちゃナース!


それからが大変でした。注射器刺しても刺しても血は出てきません。 たちまちぽちゃナースの笑顔が消え、
ベテラン看護師は真顔。
「もう超ベテランを頼むしかない(それしか道はない)!」
ということでナースステーションへ。


時刻は19時50分。あと10分で朝食です。
統括主査が登場し、「苦渋なんですか」「お願いします…」「正中で採ってあげたい一心なんですけどねー」
正中正中って連呼してましたが、どうやら腕の部分のようです。そりゃ正中のほうが良いよ、楽チンだし。
「チクッとします」
あれ?チクッするのは良いけど、やたら時間がかかる。超慎重。
いよいよ刺す流れになると、、、

 

 

 

 

失敗

 

まさか採血でこんな時間取られるなんて……。
「ミスは誰でもあることだよ!せめて『あした天使になあれ』観にきてね♪」と言おうかと思いましたが、言いそびれました(失敗した…)。

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もう残すところこの人しかないくらいの、ブラックジャックみたいな看護師を急きょコンバート。
統括主査「ここだと思うけどねえ…」

すると、、、

 

出ました!!!

湧き出る温泉のようにどくどく溢れています。

ブラックジャック看護師 水分摂ってくださいねー。このドロドロ血じゃ・・・

 

 


何?

 

 
ドロドロ血、何?
むっちゃ気になるー!!
しまいには、
ブラックジャック看護師「(血液を念じる)良い値が出ますように」
今まで一度たりとも異常無かったです!
統括主査が「覚えとく」の一言を言い残し、看護師が送り迎えます。
朝食が運ばれてきました。時刻は8時10分。見逃しがちですが、あと2時間経過してます。看護師が率先して、
「牛乳空けますね!!」
まさにVIP待遇です。
たかが血採っただけですが、
やはり疲れていて、言語のリハビリの後はぐっすりでした。
ちなみに、名誉の傷跡です。

 

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正中で撮りました。

赤い部分は針となっております。
もう二度と、採血検査は御免だ…と心に誓った一日でした。


長文失礼しました。
次回はチラッと話した七沢病院の引っ越しについてレポートしたいと思います!
【続く】